About
SETO INLAND LINKのコンセプトは『“デニム”が紡ぐ多様な個性』。着⽤者が使い込むことでそれぞれ違った⾵合いや表情を⽣み出し、その⾊濃く反映される個性を「味わい」として歓迎してきたデニム。
そのユニークな素材を使って、世界で注⽬されているアーティストやクリエイター、デニム職⼈、岡⼭県内の専⾨学⽣、放課後等デイサービスに通う児童等が参加し作品を発表します。
展覧会を通して、⼈と⼈、⼈とモノ、⼈と企業など、デニムを通じて様々なLINK(繋がり)が⽣まれることで、新たな未来が広がっていくきっかけになることを願っています。
ストーリー
デニム産業全体の価値を上げ、地域を活性化させたいという想いがあります。国内はもちろん、また世界のデニム産業の中⼼地として知られる児島ですが、職⼈の⾼齢化と次世代の担い⼿不⾜による後継者問題が課題となっています。
グローバル市場での激しい価格競争による労働コストの削減や、⼿間のかかる繊細な作業が多い労働環境などから若い世代の業界への関⼼が低く、技術や知識の継承が活発に⾏われていません。地域の経済、⽂化の要であるデニム産業に興味を持ってもらい次の世代を育成していくためには、デニムの価値を再定義し昇華させる取り組みが不可⽋と考えます。
デニムを⼯業製品としてではなく、クリエイティブで美術的な作品として光をあてることで、新たな魅⼒と可能性を提⽰し、業界へ興味を持ってもらいたい。そして、クリエイティブマインドを持った⼈や企業が児島のデニム産業に参画してくれることで、より創造的で豊かな地域産業の発展を図っていけるのではないかという考えから、SETO INLAND LINKは企画されました。
メッセージ
私達は、デニム加工はアーティストが白キャンバスに絵を描くのと同じ、クリエイティブな活動であると考えています。
児島のデニム加工の魅力は技術力が取り上げられることが多いですが、 その本質にあるのは、職人達の多様な個性が生み出すアイデアと表現力。
その魅力に焦点を当て発信することで、その価値に共感するクリエイティブマインドのある次世代の担い手にデニム産業に興味をもってもらいたい。そして彼らと共に、倉敷・児島のデニム産業を更に発展させ、「個性」と「多様性」がもたらす 創造的で豊かな地域づくりに貢献していきたいと考えています。
お互いの個性を応援する事。それこそが、地域に新しい可能性を生み出す力です。SETO INLAND LINK が 他者の個性に気付き、理解するきっかけとなるように。
畝尾 賢⼀ | ウネオ ケンイチ
癒toRi18㈱ 代表取締役 兼 放課後等デイサービス パントーン・フューチャー・スクール代表。1982年⽣まれ、岡⼭県倉敷市出⾝。⾼校卒業後、様々な仕事を転々とする中で繊維加⼯の分野と出会う。その後、若い⼈たちがチャレンジできる環境を作りたいとの想いから独⽴。デニム加⼯だけに留まらず、その技術を活かし、若い⼈も夢を抱けるような児島発新しいプロジェクトの可能性を⽇々模索中。5児の⽗。
癒toRi18株式会社について
2004年より岡山・児島にてデニム加工場を構える。加工はすべて手作業で、ヤスリ・塩素・顔料・ミシン等、多様な手法を用いて生み出される高品質な作品が、国内外の幅広いお客様に喜ばれている。癒toRi18には、30代をメインに下は10代から上は60代まで多様な魅力を持つ50名のスタッフが在籍。伝統的な技術と豊かな創造性を持ち合わせた彼らは、デニム加工を工業製品を作る作業としてではなく作品作りと捉え、それぞれが自らの感性を活かし伸び伸びとモノ作りに打ち込んでいる。その品質が評価され、取引ブランド数は150前後、年間の加工本数は約15万本。2024年には、環境問題にも配慮した機械を導入した第2工場を設立予定。